お金とは何か【ファイナンスを1から考える①】

どうもシャオムです。

「結局お金がものをいう」「お金がないと生きていけない」という言葉は日常でもよく聞きます。どんな人も経済システムの中で生きている以上、お金は切っても切り離せない存在です。ただ、みんな日々お金をもらったり使ったりしていますが、お金について体系的に学んだことがある人は少ないのではないでしょうか。お金について理解することは「個人が豊かになるため」にも「社会全体が豊かになる」ためにも超重要なので、今回から少しずつ、ファイナンスの話を始めたいと思います。話の大枠は、ファイナンスの教科書に出ているような、基本的な内容です。それを自分なりにもう一度考えながら、一から学びなおしていこうと思います。

 

さっそくですが、お金の歴史からいきましょう。お金の本質を理解してから、次に進みたいですからね。

昔、人間は物々交換をしていました。あるとき、肉を米と交換したいと思ったAさんは、肉を欲しがっている米農家を探しに出かけました。しかし、ちょうど米を持っていて、肉を欲しがっている人になかなか出会うことができません。歩いているうちに、夏の暑さでAさんの持っていた肉は腐ってしまいました。

これでは困るということで、お金が生まれます。Aさんは、米を持っていなくてもよいので、とりあえず肉が欲しい人を探しました。すると肉が欲しいBさんが、Aさんから肉を買い、金貨5枚を渡しました。肉を金貨5枚に換えたAさんは、米を持っているCさんを見つけ、金貨3枚を渡して米をもらいました。みんながほしいものをもらえましたね。

ここでお金はどんな機能をしているでしょうか。

交換の媒介:モノをとりあえずお金に換えることによって、取引がスムーズに行える。もしお金が存在しなければ、Aさんは米をもっていてかつ肉を欲しがっている人を探さなければならない。このように、お金は交換を媒介して取引をしやすくする。

価値の保存:肉が余っているAさんは、肉が腐るまでに交換を成立させなければならない。お金が存在するおかげで、すぐに肉をお金と交換して自分の持っている価値をキープすることができた。このように、お金は価値を保存する。

 

最後にもう一つ、お金には重要な機能があります。

価値の尺度:物々交換では、魚1匹=みかん3個、りんご1個=みかん2個、米3キロ=魚2匹・・・というように、あらゆる交換のレートを記憶しなければならない。お金が存在すれば、魚=金貨6枚、みかん=金貨2枚、りんご=金貨4枚・・・という風に、すべての価値を同じ「金貨」という尺度ではかることができる。

 

以上がお金の持つ3つの機能です。債券、株、不動産、そして仮想通貨など新たな金融資産が生まれても、お金のもともとの機能を理解しなければ、混乱することでしょう。最後に一言でまとめると、お金は価値を肩代わりするものであり、本来それ自体に根本的な価値はない、ということです。今回はこれで終わります。

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