教師の仕事はブラックなのか(1)

どうもシャオムです。

近年、日本では働き方改革の名の元で、勤務時間に対する考え方が厳しくなってきています。給与が出ていない時間の労働は、「ブラック」の典型的な例になっています。

そこで、今回は僕がわかる範囲で、教師がブラックかどうかを考えていきたいと思います。

 

僕の周りで新卒で教師になった人たちは、大体朝7時半ごろに出勤し、終了時刻は日によって違うという感じです。公立学校の教師は時間外手当がもらえません(一律4%の手当があるので口述します)。まずは単純に、本来もらえるはずの残業代を計算してみましょう。

 

平日の所定の勤務時間が8時30分から17時30分(休憩1時間)の8時間だとします。勤務時間を少なく見積もって、朝8時に出勤し、夜18時に退勤するとします。この場合、1時間分が時間外勤務になるので1週間で1×5=5時間の超過勤務をしていることになります。1か月で20時間、1年で240時間という計算ですね。18時以降や休日の仕事を含めると、これを超えてくることになります。

ここで、来年に施行される改正教職員給与特別措置法(給特法)について。この法律は、教師の時間外勤務の上限を目安として定めています(月45時間まで、年間360時間まで)。その他、夏休みに集中的に休めるようになる変形労働時間制も導入されます。ただ、残業時間の上限が示されたものの、残業代は依然出ません(従来の4%上乗せのみ)

改正前の給特法では、残業手当の代わりに、教師の給与に一律で給与の4%を上乗せすることになっていました。この4パーセント分を上乗せすると、先ほどの1か月20時間分の残業のうち、6.4時間分は補償されていることになります(全然足りません笑)。

結論、今回の僕の計算では、教師は少なくとも月13.6時間年間163.2時間のタダ働きをしていることになりました。

 

ということで、数字の面だけで見れば、一般的な企業の基準からすると完全にブラックですね。しかし、「本来もらえているはずの残業代」という考え方自体ナンセンスだと思う人もいるので、次回は給与以外の面から、教師の労働環境を考えていきましょう。

 

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