教師の仕事はブラックなのか(2)

どうもシャオムです。

まずは余談なのですが、ダダオが大学院を卒業しましたので、「院生ダダオ・シャオムの~」から「ダダオ・シャオムの A Piece of Paper」に改名したことをお知らせします。

ダダオの卒業研究については、僕も論文や発表を見ましたが、非常に興味深いものでした。後日ダダオからもできる範囲で紹介してもらえればなと思っています。

 

さて、前回は教師の残業時間と、支払われるべき(?)手当についてざっくり計算してみました。

今回は、それを踏まえて、教師の仕事がブラックかどうかの判断基準を考えていこうと思います。厚生労働省などのさまざまな定義を参考にして、いくつかの観点から見ていきます。

 

まず1つ目。極端な長時間労働やノルマが課されているか。これは△といえると思いますが、個人的には教師はこれには当てはまらない(ホワイト)かなと思います。イメージとしては学校に拘束される時間が長い(勤務時間の総量は大きい)ですが、深夜に働かされたり、達成困難な成果を出すことを課せられたりすることはなさそうです。

 

2つ目。給与不払い残業があるか。これは前回の計算からいくとブラックです。教師の職業の特殊性の名の元にサービス残業が正当化されている面があります。ただしこれを払えば解決するという問題でもありません。それについてはまた別の記事で。

 

3つ目。いじめやパワハラ、セクハラなど。これは業態依存ではなく個々の企業、学校依存なので特に言うことはなし。

 

4つ目。コンプライアンス意識が低い。これはコンプライアンスという概念が、私企業の利潤最大化とセットで考えられるものだと思うので、公立教員には当てはまらないのではと思います。学校の性質からして、倫理的、社会的な問題への態度は穏健(社会の潮流には逆らわない)ではないでしょうか。

 

5つ目。離職率。これは企業の本質ではない二次的な要素かと思います。パワハラがあるからといって辞めるとは限らない。離職率が高いからといって皆が皆ネガティブな退職ではないという感じです。一応データは見てみました。

調べてみると、まず前提として大事なのが、離職率の定義です。これは、企業などによってさまざまなのです。たとえば新卒入社した社員が3年以内に辞める割合としている企業もあれば、従業員全体に対する1年間の退職者数としているものもあります。だから数字に惑わされず、何を何で割った数字なのかを見るのが大事ということですね。

2016年の、教育公務員全体に占める、退職者(定年や懲戒処分以外)の割合は、0.4%だったそうです。他の業種との比較のしようがないので基準がわかりませんが、決して高いとはいえなそうです。

一般的に離職率が高い=ブラックというイメージがあるものですが、そもそも離職率で比べるという考え方自体が怪しいことに気が付きました。

 

以上、さまざまな観点から教師のブラックさを考えてみました。次回はもっと主観的に、教師の仕事をどうとらえるか書いてみたいと思います。

 

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