Dr. ハインリッヒの15年、幕を閉じる

どうもシャオムです。

先日、M-1グランプリの準々決勝が行われまして、準決勝進出者が決まりました。このブログでも紹介していた、結成15年目のコンビ・Dr. ハインリッヒは、惜しくも敗れてしまいました。

しかし、動画配信サイトGYAOにより、準々決勝敗退者の中から視聴回数トップの1組を復活させる「ワイルドカード」という企画が行われ、全員に復活のチャンスが与えられたのです。ワイルドカードの集計期間終了後には、全組の動画がYouTubeにもアップされ、Dr. ハインリッヒは、全コンビ中ダントツの再生回数を叩き出していました。それもあって、ワイルドカードでの復活は、密かに期待していたことでした。しかし、昨日、ワイルドカードの発表があり、準決勝に進出したのは、去年も準決勝に出ていたラランドでした。これで、完全に、Dr. ハインリッヒのM-1は幕を閉じました。

思えば、M-1グランプリが始まるとき、島田紳助氏は「10年間で準決勝に進めないコンビは才能がない。M-1はそれを自分らで見極めるための大会」という趣旨の発言をしていました。それが、4年間の休止期間を挟み、出場可能年数は、コンビ結成15年目までに広げられました。参加者の数も年々増え、漫才師の裾野は大きく広がったといえます。当時はほとんどの芸人が、テレビに出ることを目標にしていたのに比べ、2020年になり、テレビの相対的な立場が揺らいでいる背景もあり、動画配信や、劇場での活躍を目指すコンビも現れるようになりました。

Dr. ハインリッヒは、15年間で、ついにM-1の準決勝には駒を進めることができませんでした。これは2001年当時の認識ならば、芸人引退を意味していたかもしれません。しかし、M-1という1つの指標で評価されなくとも、さまざまなお笑いファンも増え、活躍の場が与えられる時代になりました。与えられたというより、Dr. ハインリッヒをはじめ、献身的にお笑い文化を浸透させてきた芸人たちの努力の結晶ということができます。お笑いを通して「美」を表現する唯一無二のコンビ・Dr. ハインリッヒは、16年目以降にこそ、輝きを増し、必ずや日の目を見ることを確信しています。ともあれ、15年間の戦い、本当にお疲れ様でした。

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