作曲からわかる「配置する立場」の難しさ

どうもシャオムです。

この頃、ふとした思いつきで曲を作っています。アカペラの歌を作ったことはあったのですが、ポップス的な曲を作るとなると、何の楽器を使うのかから考えなくてはなりません。

そこで問題になったのが、僕自身にあまり楽器の経験がないことです。とりあえずドラム、ベース、ギター、それからピアノで伴奏をつけようと思って試してみるのですが、それぞれの楽器がどんな音を鳴らせるのかがまずわからないです。もちろんバンドの作曲をする人は、バンドをやったことがある人が多いのでしょう。現状、僕には「こんな音が鳴るんじゃないかな」というイメージに基づいた作り方しかできません。まあそれでも、ちゃんと曲を作るという作業はわくわくするものです。

今まで、アカペラの歌を作ったり、何かの歌の合唱アレンジを作ったりするのは、もっとスムーズにできていました。それは、僕が合唱をやっていて、実際にありそうな音のパターンを身に付けているからです。歌う人の立場を経験しているということは、歌いにくい音の動きや歌うには不可能なフレーズが、何となく口ずさんでわかるということです。これをもし歌の経験がない人が作曲すると、人間が歌い上げることができない動きの楽譜ができあがったりするわけです。僕がギターやピアノで曲をつけようということは、いわばそういう可能性すらあるかもしれないのです。

考えてみると、これはあらゆる「配置」や「采配」や「人事」といった事柄に当てはまることなのではないかと思います。サッカーの監督が「この選手はフォワードに向いているな」と思ってフォワードに起用するとします。しかし、これはフォワードをやったことがある監督でなければ、実際にそのポジションに求められる能力を知っていませんし、適切な指導や采配ができない可能性があります。人やモノを配置して司る立場の人にとっては、経験しているかどうかはともかく、実際のそのポジション、その役柄に関する知識や想像力がかなり必要なことがわかります。一つ一つの構成員に対する想像力がないまま全体を仕切る立場に慣れてしまうと、具合が悪くなることも多くあります。そういう意味でも、あらゆる経験は後で活きてくるものだと感じます。

f:id:honmadesukate:20200710151723j:plain