数学学習の段階①【定義を知る】

どうもシャオムです。

今回は、僕が今まで数学を学んできて、また教えてきて考えた「数学の勉強の仕組み」について説明したいと思います。数学の学び方は、あらゆる事柄の学習に通じるものがあると思うので、ぜひ一読してみてください。

数学の学習を3つの段階に分けて考えてみたいと思います。それは、①定義を知る、②定理を導く、③定理を応用するの3つです。今回は、①の定義について書くことにします。

数学の学習の出発点となるのが、定義を覚えることです。たとえば、「直線と直線がつくる形を角という」「進んだ距離を時間で割ったものを速さという」などです。これらはそもそも決められたものであって、証明することはできません。当たり前に受け入れらている事実と捉えると良いです

ほかにも、次のような例もまた定義にあたります。

・1+1=2の「+」は、「2つの数を足し合わせるという操作をしなさい」という記号です。これは記号の意味をわかっていないと何もできず、またなぜそういう意味なのかという理由があるものでもありません。これは算数の最初に学ばなければならない「定義」です。

・「長方形の面積は『たて×よこ』で求められる」というのも定義の1つです。円の面積など、いろいろな面積がありますが、あらゆる面積は、この長方形の面積から派生して導かれるものです。しかし、長方形の面積が「たて×よこ」という事実は、はじめに定められているもので、証明することはできません。

数学は、これらのような定義が元になって成り立っています。定義は自分で思いつけるものではないので、いくつかの決められた定義を覚えるしかありません。これは「知識」と捉えて良いでしょう。次は、これらの定義から出発して、定理を導く段階になります。私たちは、いろいろな定理を得ることによって、問題がパターン化され、数学が考えやすくなります。良いたとえかどうかわかりませんが、料理でいえば、一つ一つの食材は定義にあたります。そして、「これを茹でるとこうなる」とか「これとこれを組み合わせればこういう味になる」といった法則が定理です。そして、一つ一つの料理の完成されたレシピが問題の解法だといえるでしょう。次回は②の定理についてお話します。


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