利子とは何か【ファイナンスを1から考える⑤】

どうもシャオムです。前回銀行の話をしたところで、今回は利子についてです。お金を貸し借りしたときに発生するものですね。利子がどういう意味をもつのか、ということを中心にお話しようと思います。

たとえば僕が銀行から10万円借りたとします。1年後にその10万円を返したとしたら、それだけでは済みませんね。何パーセントかの利子がついて、10万円より余分に払わないといけません。

逆の場合でも同じで、僕が銀行に10万円預けたら、1年後には一定の利子がついています。

そもそもなぜ利子を払わないといけないかというと、もちろんお金を借りているからですね。レンタル料のようなものです。お金のレンタル料として、お金を払っているということです。

物をレンタルするときのことを考えてほしいのですが、その物がレアであればあるほど、レンタル料は高くなると思います。レンタルに出されている数に対して、借りたい人が多い状況ですね。お金の場合も同じで、お金の価値が高いときほど利子も高くなります。

では、お金の価値が高いとはどういう状態をいうか。これは、世の中に出回っているお金の量が少ない状態です。1万円札が1000枚出回っているときよりも100枚しか出回っていないときの方が、お金の価値は高くなります。1万円札が100枚しかない世界では、当然、お金を借りるのに必要な利子も高くなります。このように、利子は、いまのお金の価値を反映しているといえます。利子が高いということはお金が希少な状態、利子が低いということはお金が余っている状態ということです。

 

もう一つ、利子に関して重要なことがあります。それは、お金の現在価値という考え方です。たとえば、いま僕が10万円を借りたとして、1年後に10万円プラス利子を1000円払って返すとします。僕は、今お金がほしいので、10万円を借りました。そして、1年後にその見返りとして、1000円を払うことになっています。これはつまり、1年後の10万円よりも、現在の10万円の方が価値が高いということを表しています。現在の10万円と同じ価値なのは、1年後の10万1000円ということがわかりますね。今、僕が借りたのは10万円ですが、1年経つとこの10万円の価値は下がります。だから、1000円を上乗せして返さないといけません。

こう考えると、今10万円もらえるのと、1年後に10万円もらえるのとでは話が違ってきます。もっと金額が大きくなれば影響ももっと大きくなります。このお金の現在価値の考え方は、投資の分析にも使われます。未来に帰ってくるであろうリターンを、現在の価値に直して考える必要があるからですね。みなさんも、今もっている1万円は、5年後には何円の価値になっているだろう、など一度考えてみてください。

現在価値の話は少し難しいですが、利子はお金の価値であるということをわかっていただければいいなと思います。

 

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