株式投資の仕組み【ファイナンスを1から考える⑦】

どうもシャオムです。

前回、株式会社とは何かをざっくりと説明しました。今回は、投資家の目線で、株式投資の仕組みを考えてみたいと思います。とはいっても、いまだかつて株に投資したことはないので、実体験に基づく話はできません。ただ、これだけは言えるのが、株式投資はギャンブルではありません。前回の株式会社の話の続きから考えましょう。

株式とは、会社が発行している「会社の所有権」でした。会社は株式を発行してお金を集め、そのお金を使って経営をします。株主は会社の利益を分配してもらえるようになっています。これをインカム・ゲイン(investment income)といいます。

株式投資のもう一つの利益が、株価の動きによって得られる収益です。これをキャピタル・ゲイン(capital gain)といいます。たとえば、10万円で買った株を1年後に15万円で売ることができれば、5万円の収益を得ることができます(現在価値云々は省略)。株式投資がギャンブルと言われることがあるのは、株の値動きに賭けてむやみに投資する人がいるからです。金融においてはこういうのを投資ではなく投機と呼びます。

では、株式投資がギャンブルではないのなら一体何かというと、余ったお金の運用です。余ったというのは、自分の資産の中で余っているという意味でもありますが、経済全体の中で余っているお金という意味です。金融というのは、お金が余っている場所から足りない場所へのお金の移動なので、株式投資自体、必要不可欠な行為です。

お金が余っていたとしても、損する可能性があるのなら貯金しておいた方が良い、と考える人は一定数います。それもある意味では「預金」という一つの投資なので、健全な運用だといえます。しかし、運用するだけの予算がある程度あり(たぶん500万円くらい)、適切に運用することができるのであれば(ちゃんとマーケットを見れる能力があるもしくは証券会社に頼む)、リスクを十分抑えて安定した収益を得ることができます。

ここからはだいぶ専門的な話になります。リスクを抑える最も有効な方法が、ポートフォリオの資産を分散させること(diversification)です。つまり、いろいろな業種や会社の株式に分けて投資するということです。簡単に言うと、自分の持っている一つの会社の株価が下がっても、他の株価が上がれば損益が相殺されるということです。

自分が持っている資産の期待リターンとリスクから、ポートフォリオ全体の期待リターンとリスクを求めることができます。下図で、リスクの値(横軸)に対してリターン(縦軸)を最大化できる点の集まりを最適ポートフォリオといいます。この曲線上の点の中で、リスクをどれだけ好むかに応じて、投資すべき点が決まるということです。リスクをあまり好まないなら左の方の点、リスクを好むなら右の方の点になります。ただし、図からもわかるように、リスクをある程度大きくすると、リターンの伸び幅は小さくなっています。リスクはとりすぎてもいいことはないということですね。

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https://www.wealthnavi.com/contents/column/41/

以上、今回は投資家目線の話をしてみました。自分にとって有益かどうかというよりも、世の中で余ったお金はこうして運用されているんだなあというアイデアを得ていただけたなら幸いです。

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