お金の運用先には何がある?【ファイナンスを1から考える⑧】

どうもシャオムです。
最近、金(きん)の価格が上がってきているそうです。
金というのは昔から価値のなくならないものとして信用され、金に対するお金の価値が固定されていた時代もありました。コロナが流行してから金の価格が上昇したのは示唆的なことではありますが、それはまた今度触れるとして、今回はこの金のように、余ったお金の投資先には何があるかを考えてみましょう。もちろん、前回紹介した株式は、その主な投資先になりますが、それ以外にもさまざまなものがあります。メジャーなもので言うと、債券(国債社債)や外貨、不動産、保険などがあります。債券の価格はほとんど上がりませんが、利回りによるリターンを得ることができます。外貨(たとえば米ドル)への投資は、日本円よりもこれから価値が上がりそうな国の通貨を持っておこうということですね。不動産も同じ考え方で、土地の価格が上がりそうなところに投資しつつ、リースして賃料を得るということです。
この「これから価値の上がりそうなものを買う」という考え方によれば、あらゆるものが資産になります。石油なんかもそうですし、宝石や農作物など。買値より高く売ることができればなんでも良いわけです。アンティークの品なんかを集めて投資だと言っている人もいますね。
また、デリバティブといって、上に挙げた資産から派生した新たな資産というのも存在します。「半年後にA社の株を売る契約」や「1年後にB社の株を買う権利」などがそれに当たります。これらは少額からでも投資できますが、比較的リスクが高いと言われます。リーマン・ショックのときは、このようなデリバティブ投資の加熱が原因で起こったと言われています。
これだけさまざまな資産があるのですから、たしかに適切に投資先を分散させておけば、大きなリスクを被らずにリターンを得られそうです。そして、より大事なことは、実際に資産を買うかどうかというよりも「これから価値が上がりそうなものに投資する」という発想です。もちろんお金が余っていなければ、金融投資なんて考える必要がないのですから、一定数の人にとっては無縁です。しかし、投資の発想は、「これからはエンジニアの需要が高くなるだろうから、プログラミングを勉強しておこう」という考えと同じです。問題はこういった考えが当たるかどうかではなく、投資の考え方に基づいてお金や時間を使わない限り、その上手な使い方は身につかないということです。そう考えると、投資といってもけっこう身近な話になってくるのではないでしょうか。

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