ルールの効果を考えよう

どうもシャオムです。

以前「ルールは何のためにあるか」という記事で、ルールの意義について書きました。また、ルールがあることによって起こる弊害についても少し触れました。しかし、ルールには本来の機能と弊害のほかに、意図されていない正の効果というものがあります。たとえば、ある薬は風邪を治す作用がありますが、副作用で眠くなってしまいます。しかしこのような薬には隠れた機能があり、たとえば薬を毎食後に飲まなければいけないから規則正しい食事をとるようになる、といったものです。薬自体の効果にはまったく関係のないことですが、確かに私たちに変化をもたらしています。ルールにもそのような効果があるということですね。というわけで今回は、ルールがあることによって私たちが助かっていること、すなわちルールの本来の目的ではないけれどもそれが確かに持っている機能について書いていきます。

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1つ目。これは前回のルールの意義のところでも書いた話の延長なのですが、ルールは私たちの生活を楽にします。前回挙げた例としては、野球の3アウトで交代のような、野球というスポーツを成り立たせるためのルールでした。私たちはこのように、しなければならないことが決まっていると、非常に楽になります。たとえば、多くの高校では制服というものが指定されています。これは1つの大きなルールであり、その学校の生徒が守らなければならないものです。しかし制服があることによって、着る服を毎日考えなくて済みますし、同じ学校の人を認識しやすくなります。このように、ルールは私たちの生活を楽にしてくれています。

2つ目。ルールは独自性を生み、独自性はしばしば価値になります。たとえば、趣味でブログを始めたとします。ブログを書くことが好きだったり、読む人がおもしろいなと思ったりしたならば、それには価値があるということです。しかし、特に経済という観点で見た場合に、だれかがただブログを始めたという事実は何らの意味を持ちません。しかし、たとえば、毎日ブログを書くというルールを自分に課した場合どうなるでしょうか。ブログを書く人の中でも、毎日ブログを書く人というのはかなり限られます。このルールを自分に課した瞬間、その人は何者かになります。これが、ルールがもたらす独自性というものです。

制限というのはネガティブなものであり、生活の自由な部分においては少なければ少ない方が良いと思われがちです。しかし、制限によってもたらされる価値が確かにあります。ルールの良さを認識することは、一見自分の首を絞めているものが、実はプラスにはたらいていることへの気づきだといえるのです。

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