【英語】"a"と"the"の使い分け
どうもシャオムです。
英作文において、一番わからないと言っても過言ではないルールが、"a" と "the" の使い分けです。英語教育系のYoutubeを見てみると、この使い分けをテーマにした動画があふれています。どれもかなりわかりやすいものばかりなのですが、実際の例に触れて慣れなければ、ルールを理解するのは難しいと思います。この記事では、単に役に立つコツを書くのではなく、なぜこの使い分けが重要かを考え、実際に問題をいくつか作って、実用例をみていきましょう。
日本人にとって、"a" と "the" の使い分けが難しい理由は(もちろんほかの言語圏の人たちにとっても十分難しいですが)、日本語と英語の性質の違いにあります。今回、特に2つの大きな違いを指摘してみましょう。
1つ目は、「英語は『数』や『量』をはっきり言いたい言語である」ということです。たとえば、「水をくださいませんか」という意味の文を、英語で言うと、次のようになります。
Please give me some water.
Can I have a glass of water?
これらの文を見るとわかるように、ただ "water" と言わずに、"some water"、"a glass of water" という風に、どのくらいの量の水かをきちんと言う習慣があるのです。つまり、日本語では文に現れないような数量の違いを、英語ではきっちり言い分ける必要があるため、英文を書くときにそれが問題となるのです。
2つ目の違いは、「英語は『だれのものか』を言いたい言語である」ということです。モノを所有している人はだれか、モノが所属しているのは何かということを、いちいち言う習慣があるのです。たとえば、「宿題をやりなさい」を、英語では、"Do your homework." と言います。日本語では単に「宿題」と言うところを、英語では "your homework" という風に、だれの宿題かを明確に言うのです。これは、あるものが、だれのものでもない一般的なものなのか、ある特定のものなのかという違い、すなわち "a" と "the" の違いにもつながってきます。
さて、日本語と英語の間にある、習慣の違いに触れたところで、簡潔に "a" と "the" の違いを考えましょう。"a" と "the" の使い分けの大原則は、そのモノ(名詞)に対して共通認識があるかないかで使い分けるということです。
たとえば、「その公園に、ネコがいました」を英語で、"A cat was in the park" と言います。文の読み手との間で、「公園」に関しては、ある特定の公園のことを指しているという共通認識が得られています。一方で、ネコに関しては、どんなネコなのかという共通認識が得られていません。したがって、"the park"、"a cat" となっています。
もちろん、この原則で考えると難しい場合もありますが、これを基準にして、いろいろな場合に慣れる方法をとったほうが、スムーズに理解できるのではないかと思います。あとは、問題とその答えを載せておきますので、興味がある方は、見てみてください。
【問題】文中の ( ) に、 “a (an)” または “the” を入れましょう。
- ピアノコンサートは素晴らしかった!
( ) piano concert was really fantastic! 答え:The
- お医者さんにかかるべきだ。
You should see ( ) doctor. 答え:a
- 彼女は太陽のような存在です。
She is like ( ) sun. 答え:the
- 昨日買っておいたバナナは弟に食べられてしまった。
( ) banana I had bought yesterday was eaten by my brother. 答え:The
- 先生は結局、パーティーには来なかった。
Our teacher finally did not come to ( ) party. 答え:the
- 母は、私の誕生日に手紙をくれた。
My mother gave me ( ) letter for my birthday. 答え:a
- 私はお昼ごはんに、ハンバーガーを食べた。
I ate ( ) hamburger for lunch. 答え:a
- レモンにはビタミンCが11mg含まれている。
( ) lemon contains 11 mg of vitamin C. 答え:A
- 明日、大統領がこの街で演説をするらしい。
( ) president will make a speech in this city. 答え:The
- マナミは有名な歌手になった。
Manami became ( ) famous singer. 答え:a
- ネコは、必ず家に帰ってくるものだ。
( ) cat definitely comes home. 答え:A