ポケモンは「ライセンス事業」

どうもシャオムです。

前回、株式会社ポケモンの事業の内容、そしてポケモンの持つ価値についてお話しました。今回からは少し詳しく見ていきたいと思います。まずは、ポケモンがどういう業界の中にあって、その業界は今どうなっているのかを調べてみましょう。

株式会社ポケモンのホームページに「ポケモンをプロデュースする」とあったように、ポケモンの事業は、ポケモンというコンテンツを売っているということができます。主な会社の事業としては、ビデオゲーム、カードゲーム、映像、アプリ、店舗経営、そしてライセンス事業がありますが、本質的にはやはりコンテンツ事業といえるでしょう。ということで、国内のこういうライセンスやコンテンツを売っている会社を一通り見ておきましょう。

 

キャラクターライセンス販売の会社一覧(全国)|Baseconnect

・株式会社サンリオ

東映アニメーション株式会社(アニメワンピースやゲゲゲの鬼太郎など)

・株式会社小学館集英社プロダクションドラえもんなどコロコロコミック系)

・ワーナーブラザーズジャパン合同会社

・株式会社サンライズガンダムなど)

サンエックス株式会社(リラックマなど)

 

この中で上場企業は、東証一部に上場しているサンリオと、JASDAQに上場している東映アニメーションのみです。ポケモンを含め、他の企業は未上場です。

キャラクターライセンス業界というのは、成長しているのかどうかが実感しにくい業種なのではないかと思います。たとえば飲料業界なら、国内全体で消費される量を観察することができて、どの会社がどの会社より強いという様子がわかりやすいです。つまり全体のパイの拡大・縮小とその内訳がわかりやすいということです。しかし、ライセンスとなると、コンテンツが消費されるのは、みんながアニメを見たりゲームを買ったりグッズを買ったりする瞬間であって、業界全体として伸びているのか、またどこが強くなってきているのかというのが数字から読み取りづらいです。単純に上記のような企業の売り上げや利益を比較することはできますが、全体のパイの大きさが決まっていないのは難しいところですね。逆に言うと、業界としては無限に伸びる可能性があるということかもしれません。キャラクターを消費する瞬間なんて、生活の中のどこにでもありそうです。

数字を見てみると、2004年から2014年の10年間で、キャラクタービジネスの市場規模は、GDPよりも高い伸び率で成長しています*1。単純に消費されるものでないことから、人口減少などの影響は受けづらそうですね。そして、日本のアニメが世界に進出していることからもわかるように、キャラクターは基本的に非言語のコンテンツなので、市場が日本だけにとどまりません。ポケモンのように海外でとんでもなくヒットすれば、誰も予測できないような成長をするかもしれません。

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https://zukan.pokemon.co.jp/detail/007

 

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