探究的な学習ほどノウハウが要る

どうもシャオムです。

学校に行っていると必ず、グループや個人で、何かテーマに沿って調べ考えるというような課題が出たりします。小学校では、自由研究や調べ学習と呼ばれるものがありますし、小中学校では「総合的な学習の時間」、高校では「総合的な探究の時間」という科目が設けられています。このような探究的な学習は、僕が思うに、普通の教科以上に、教師の力量いかんで学びの質が変わるものです。

総合の時間は前々から取り入れられていますが、最近の指導要領の改定で、「主体的・対話的で深い学び」が謳われ、生徒主体で取り組む探究的な学習への注目度は高まっている印象です。

探究学習の効果や方法論に関する研究は、これから盛んになっていくのではないかと思いますが、学習効果を上げるには、僕は、教師を直接トレーニングするのがいいのではないかと思います。

僕はまだ現場で探究学習をそんなに見ていませんので、現時点では想像でお話することになるのですが、探究の授業をコーディネートするというのは簡単なことではありません。テーマさえ決めたらあとは子どもが自由にやればよいのかといえば、そんなことはありません。探究学習がスムーズに進み、効果を上げるように、教師が準備していかなければなりません。しかし、何を準備していけばいいのか、いまいちぱっとしないですね。おそらくそこまで詳しい手引きのようなものも存在していないでしょう。

教師はそれぞれの専門科目で免許を持っているので、たとえば数学を体系的に教えることには特化しています。しかし、現場には、探究学習をコーディネートできる能力を持った教師というのはそういないでしょう。探究学習をするためには、まずテーマの背景となる知識を学び、問いを立て、情報を集め、整理し、考えていくというプロセスを実行しなければなりません。子どもたちは、それぞれの段階で、どうやって問いを立てるのか、どうやって情報を整理するのかといった方法論を学ぶ必要があるのです。これをすっとばして、さあ調べて考えてくださいといっても、薄っぺらいプレゼンがいくつも繰り返されるのみです。探究の過程をしっかりレクチャーしていないと、どこを評価するのかも曖昧になります。こういう理由からも、探究学習には、それ相応のやり方を学ぶ必要があります。教師がその重要性を理解し、コーディネートするスキルを講習か何かで一斉に学ぶのが、とりあえずは一番良いのではないかと想像します。それはそれで無味乾燥とした画一的な授業が大量生産されそうですが、何を学んでいるかわからない「雰囲気探究学習」よりはましです。

今回は完全に先入観で、探究学習についての考え方を書いてみました。将来、現場で蓋を開けてみて、この答え合わせをしてみたいと思います。

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