ポケモンGOでマリルリが一番強い話

どうもシャオムです。

以前、株式会社ポケモンの記事を3連発で投稿したことがありました。今回はそのときの記事よりもさらにマニアックになるのですが、ポケモンを通して「価値の付け方」について考えてみたいと思います。

アプリゲームの『ポケモンGO』がリリースされて、4年が経過しています。ゲーム内のマップが現実世界と連動していて、実際に外でポケモンを捕まえることができます。ポケモンGOは、「収集」や「交換」が主な楽しみ方になっていて、原作のゲーム『ポケットモンスター』シリーズにある「対戦」や「育成」という要素はあまりありませんでした。しかし、1年ほど前から、「GOバトルリーグ」というオンライン対戦が実装され、ポケモンGOにも本格的な対戦や育成の要素が加わりました。これが、原作のポケモンバトルとは一線を画した新しいルールであり、今までバトルであまり活躍しなかったポケモンが活躍する場となっています。

詳細を説明してもしょうがないのでざっくりと書きますが、原作のポケモンというのは、基本的に「こうげき」や「ぼうぎょ」などのステータスが高いポケモンが有利になるように作られています。強い「わざ」や「特性」を身に付けることによって、原作でもいろいろなポケモンが活躍するようにはなっていますが、たとえば、ピカチュウカイリューに勝つということはありません。しかし、ポケモンGOの対戦では、「CP」というステータスによって出場できるポケモンが制限されており、原作では能力が低くて弱かったポケモンも、活躍できるようになっているのです。

その代表が、マリルリというポケモンです。マリルリは「第2世代」といって、1999年に『ポケモン金・銀』が発売されたときに世に現れたポケモンですが、バトルの大会などで使われることはまずなく、約20年もの間、せいぜい可愛いくらいのポケモンとして存在していました。しかし、ポケモンGOの対戦システムの実装によって、「マリルリをもっていないのは人権がないに等しい」と言われるほど、最強クラスのポケモンに躍り出、一躍日の目を見ることになりました。

ポケモンは現在、898種類いるそうです。強いポケモンもいれば弱いポケモンもいて、人気のあるポケモンもいれば、ないポケモンもいます。しかし、今回のマリルリのように、今まであまり注目されていなかったポケモンに光を当てることによって、過去に作ったキャラクター(商品)を、再び売り出すことに成功しているのです。何年か前に、『ピカチュウイーブイ』が発売されたとき、おそらくポケモンは、イーブイというキャラクターを全面に押し出していました。イーブイは、初代からもともと人気のあるポケモンでしたが、あえてピカチュウとの2枚看板として改めて売り出すことによって、急激な人気を集め、集客に成功したのではないかと思います。このようにポケモンは、898匹のキャラクターや、アニメ・ゲームの舞台となる場所、サトシなど登場人物やストーリーと、すべての過去の作品を「資産」として蓄え続けていて、次々と発展しているのです。

今回は、マリルリから、ポケモンの強みを考えてみました。何かを創るときには、何年たっても腐らないという持続性を持たせること。これが、ポケモンから学べる教訓ではないでしょうか。

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