給食のすごさ

どうもシャオムです。

僕の住んでいる市の小学校では、今年度だけ、給食費が無料になっているそうです。新型コロナによる経済的な負担の影響で、給食費を支払えない家庭が出るおそれがあってのことだと思います。これは実にすばらしい制度だなと思ったのですが、そもそも給食という仕組み自体が画期的なものです。今回は給食について考えてみましょう。

小学校の給食は、そもそもいくらで支給されているのでしょうか。文部科学省によると、全国の平均では、月額約4000円なのだそうです。1ヶ月に20回給食を食べるとすれば、1食あたり約200円ということになります。私たちが小学校のころに食べていた給食を思い浮かべてみればわかる通り、かなり安価に提供されていることがわかります。仮にどんなに貧乏だったとしても、1日のうちになにか食事をとらなければならないとなったときに、200円より安い食事というのはなかなかないでしょう。この意味では、小学校の給食は、すべての子どもが1日1回は、確実にちゃんとしたご飯を食べていることを保証しています。

もちろん、日本のような国では、給食がなければ飢えに苦しむような子どもが大勢いるわけではありません。しかし、さまざまな事情で、満足にご飯を食べれていない子どもは確かに存在していて、彼らを救うということに意味があります。憲法に記されている、健康的で最低限度の生活を送るということは、例外なく全員に当てはまらなければならないからです。

給食があることによって、学校の先生が食事の面倒を見なければならないという負担があります。さらには、アレルギーを持つ子どもへの対応やその他の親との連携など、事務的な手続きは多くなります。食品の安全性への徹底した配慮も必要です。そもそも、給食を実施するには、国の財政的な基盤が不可欠です。しかし、それほどのハードルを乗り越えてでも実行しなければならないほど、全員にお昼ご飯を食べさせるということは、重要なのです。

いま、世界には、給食を食べられている子どもがどれくらいいるでしょうか。給食というのは、学校がもつさまざまな機能の中でも特にすばらしいものです。そのありがたみを実感することは、貧困問題、そして教育の根本的な意味を考えるための出発点になるでしょう。

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